ストーマケアとは、ストーマと呼ばれる人工肛門をつけた方のケアを行うことです。
介護の現場では、ストーマケアの重要性が高まっています。肉体的な衰えや、ガンなどの疾患をきっかけにして、人工肛門を装着した高齢者が増えているためです。そのため介護の現場で働く場合は、人工肛門をつけたオストメイトのケアを学びましょう。
まずは、装具や粘着剥離剤を選ぶことが大切です。介護するスタッフが利用しやすい装具にすれば、スムーズに取り外しをすることができます。
また、装具を皮膚から離す場合には、粘着剥離剤を使用します。高齢者は肌荒れを発症しやすいので、刺激の少ない粘着剥離剤を選びましょう。
なお皮膚を清潔に保つことがポイントです。定期的に弱酸性の洗浄剤を使って、皮膚を洗うことが大事です。肌荒れを見つけたら、軟膏などを塗ってケアしましょう。
ストーマケアを行う場合には、高齢者に対して精神的なケアをすることも重要です。なぜなら、ストーマを装着することによって、自信を失ったり、落ち込んだりする高齢者がいるからです。中には、自力でストーマケアをしようとして、無理に装具を外そうとする高齢者もいます。
そのような高齢者と向き合う時は、自尊心を傷つけないように言葉を慎重に選択しましょう。特に、耳が遠い高齢者や認知症の患者には、不安にさせないように工夫することがコツです。紙に文字を書いて説明したり、優しく話しかけたりするなどして、高齢者を安心させましょう。